こんにちは。
今回は運動についてのお話の第2弾、有酸素運動(ウォーキング)についてです。
心臓リハビリも担当しております理学療法士の後藤がお話させていただきます。

密を避け1人でも手軽に出来る運動といえば、ウォーキングです。新型コロナウィルスの感染予防のため、当院での心臓リハビリが中止となり約2か月が経過し、皆様の運動不足をスタッフ一同心配しております。普段リハビリを受けていない皆様も外出自粛要請が続き運動不足になっていないでしょうか?
こんな時だからこそ運動して心身ともにリフレッシュしてみてはいかがでしょう。有酸素運動には心肺機能の改善や脂肪燃焼効果、生活習慣病の改善だけでなく不安や抑うつ感を改善するといった効果もあります。

するなら屋外でのウォーキング

ショッピングモールなど屋内での運動は感染リスクが比較的高まりますが、屋外での運動の感染リスクは非常に低いと考えられます。もちろん屋外での感染リスクがゼロという訳ではありませんので、人との距離は十分にとる、帰宅後は手洗いをする等感染予防対策を行って下さい。

平成29年の『国民健康・栄養調査』によると1日の平均歩数、男性6846歩、女性5867歩となっています。平成15年のデータによると男性7503歩、女性6762歩となっており、十数年で男女とも1000歩ほど減少している状態です。現代人はどんどん運動不足になっています。また、成人の筋肉量は体重の約40%と言われており、筋肉量は20歳ごろをピークに10年間で約6%ずつ低下し、70歳ごろにはピーク時の40%ほどに低下すると言われています、コロナウィルスの影響で運動不足になると更に低下が進んでしまうという事です。

どのくらいウォーキングすればよい?

厚生労働省によると『1日30分から60分の運動を週3~5回行う、または1日平均10000歩以上歩く』
が推奨されています。
いきなり10000歩、60分のウォーキングが難しければ、まずは現状より+1000歩から始めてみてはいかがでしょうか。10分ほど歩くと約1000歩となります。最近では携帯電話に歩数計がついていたり、アプリをダウンロードする事で手軽に歩数、歩行距離を知ることが出来るので是非活用してみて下さい。

心臓リハビリテーションをされている方は、心肺運動負荷試験(CPX)のレポートや、リハビリ手帳を見ていただければ、ご自分の適切な運動量(運動処方)が書いてあります。ぜひ続けてください。

何キロ歩いたか気になる・・・歩行距離の簡単計算!

『歩いた距離=身長×0.45×歩数!』で求める

Q. 160cmの方が10000歩歩くと・・何km、そして何時間くらいかかる?

①先ずは【歩幅】を計算します。
歩くスピードによっても変わりますが、おおよそ【歩幅=身長×0.45】で求めることが出来ます。
160cmの歩幅の計算は「160×0.45=72」→ 一歩が72cm となります。
②次に【距離】は
10000歩×0.72(m)=7.2(km) 7.2km歩いたことになります。
③最後に【速さ】
歩くスピードは時速4kmほどです。
7.2(km)÷4=1.8(時間)

A. 160cmの人が、時速4kmほどで10000歩あるけば=7.2km かかる時間は1時間48分
という事になります

このように計算すると歩数計がなくても歩いた時間からおおよその歩数を求める事も出来ます。

普段の生活(家事や買い物等)をするだけでも1日3000~4000歩は動いていますので、前述したように60分程ウォーキングすれば十分1日10000歩が達成できます。ただ、現状ではコロナウィルスの影響で『普段の生活』での活動量が減っていますので、いつもより少し多めに運動をしてみてはいかがでしょうか。
ただし・・・運動することはいい事ですが運動のやり過ぎもよくありません。〔少しえらい〕と感じる程度に留めておいてください。普段、心臓リハビリに通っていただいている方は当院での運動量を目安に無理のない範囲で行うようにしてください。

お読みいただきありがとうございました。
青木内科 理学療法士 後藤正典